ちっぷす@東海

ちっぷす@東海の公式ブログです。メンバーが執筆した性教育や性犯罪などに関する記事を掲載しています。

一歳の娘が「(娘)ちゃん、だいじ」と言うようになった話②

一歳の娘が「(娘)ちゃん、だいじ」と言うようになった話②

一歳の娘が「(娘)ちゃん、だいじ」と言うようになった話①はこちら

--------------------------------------------------

家庭での性教育、次に意識しているのが


・プライベートゾーンに触れる時には声かけをすること

 

例えば

「ちょっとおむつの中見せてね」
「失礼しまーす」
「おしり拭くよ」
「洗いますよー」など

 

プライベートゾーン(口と水着で隠れるところ)には、

特に声かけをしてから丁寧に触れることで

 

「大切なところ」「自分の体は自分のもの」「基本的には人に見せない、触らせないところ」ということを態度で伝えたいと思っています。


ただワンオペでお風呂に入れるのは結構しんどくて

いちいち言ってられないーーって何度もなっています。


おむつ替えの時も暴れたり寝返りしたりして逃走しようとするので

動かないで!う○こつく!と必死で(笑)毎回丁寧に替えるのは難しいです。

でも、声かけをすることで私自身
「この子は自分と違う人格をもった人」「この子の体はこの子のもの」というところに
ふっと揺り動かされて戻れる(ときもある)ので、声かけを習慣にしてよかったと思います。

それとあわせて、体を洗う時は
「(娘)ちゃんは、大事ちゃんだよ。(娘)ちゃんの体は大事だよ。」と伝え続けてきました。


今では「(娘)ちゃんは、、」と私が言うと笑顔で「だいじ!」と言うようなりました。
続けて「ママ、だいじ!」と言われた時には、不意打ちで胸を撃ち抜かれました。
(この後「あんぱんまん、だいじ!」「ねこちゃん、だいじ!」、、とつづいたけど(笑))
これはとても嬉しかったです。


だいじ!の意味をどう捉えているかは分からないけれど
きらきらした目で「私は大事な子!」と言った
この自己肯定感の芽が、すくすく育ちますように、、

 

余談ですが、こうやって子ども時代に自分がやってほしかったこと(子の気持ちに寄り添うこと)を娘にしていると

不思議と過去の自分が癒やされるような感覚があります。

 

結果として今の自分の自己肯定感も上げてくれているように感じます。

(それでも低くてこれも課題なのですが…)

このまま親子で自己肯定感を高めていけたらいいなと思います。

 

 

まだまだ育児は始まったばかりでこれから新たな課題も出てくると思いますが

これからも家庭でできる性教育を、娘と楽しみながらやっていきたいです。

 

※参考文献

おうち性教育はじめます フクチマミ 村瀬幸治 著

家庭での性教育に関心のある方にぜひおすすめです。性の話は大切なのは分かるけれど抵抗がある…という、あるあるな親の気持ちに寄り添って描かれていて(しかも漫画)分かりやすいです。

-------------------------------------------------------

娘が生まれてから1歳8ヶ月の今日までを思い出しながら、性教育への思いや実際にやっていることを書きました。

 

長々と書きましたが、意識していることは自己肯定感を育むことと、プライベートゾーンに触れる時の声掛け、です。

 

もう少ししたら「なんで?」と聞いてくるようになったり、トイトレの時期がくるので、またできることがあるかな〜とぼんやり考えています。


これからも不定期ですが、娘とのやり取りを綴っていけたらと思います。

我が家はこうしています!

こういうことが気になる、などありましたらぜひ聞かせてください。

 

家庭での性教育に関心のある方とお話できたら嬉しいです。

 

f:id:tips_0724:20210424165032p:image

一歳の娘が「(娘)ちゃん、だいじ」と言うようになった話①

養護教諭のsakiです。


これから時々、我が家の性教育事情について
書いていきたいと思います。

---------------------------------------------

我が家には1歳8ヶ月の娘がいます。


少し前まで何もできない赤ちゃんだったはずなのに
今ではどたばたと家の中を走り回り
私の口調を真似ながらおままごとをして
大人の思い通りには動きませーんとばかりに
「いやの~」を連発しながらおむつ替えから逃走する。


心のままに自我を出してくる怪獣には骨が折れるけれど
そんな娘がおもしろいなぁとも思います。

性のトラブルに巻き込まれたことで生きづらさを感じるようになった私は
娘には、この、人生で抱えないに越したことはない類いの生きづらさから
なるべく距離をおいて自由に生きてほしいと思っています。

性のトラブルを回避する力を身につけて欲しい。
万が一巻き込まれたとしても、解決にむけて対応できる力も。
そして、自分の体と心を大切にできる人になってほしい。
それは周りの人を大切にすることにも繋がる。
自分と相手を大切にしながら、心地よい人間関係を築けるようになってほしい。


そんな思いで、私なりに学んできたことを娘に伝えていきたいと考えています。

家庭での性教育の本番はもう少し先かもしれないけれど
0歳代からできることもあると感じているので書いてみようと思います。


我が家の場合で娘が生まれてから意識してきたことは次の2つです。

・自己肯定感を育むのによさそうなことを調べて取り入れる
・おむつ替え、体を洗う時などで、プライベートゾーンに触れる時は声かけをする

 


それぞれについて、順に書いていきたいと思います。

 

・自己肯定感を育む

例えば、
抱っこを求められたら抱っこをするなど要求に応える
娘がやりたいことはできるだけやれるように環境を整える
気持ちに共感する
体力や時間的に付き合えない時、こちらがやってほしくない時は丁寧に説明する、など

しかしこう書きながら今日も

公園の帰り道、二歩進んでは座って動かずでちっとも家にたどり着けず

「もう帰るよ!ママはお腹がすいた!」と強めに当たってしまいました。。(反省)

 

あくまで努力目標でやっていて、できる時はとことん付き合って要求を満たすことを心がけています。

 

「自分は大切な存在だ」という思いが育まれてほしいです。


(自己肯定感については育児書や教育家の方のSNSなどで見聞きした中からヒントを得て、できそうなことを取り入れています。どんな本か気になった方は下の参考文献を見てみてください。)

 

乳幼児期は母親(一番身近な養育者)との愛着形成が重要とのことなので
スキンシップ、少し高い声で話しかける、たくさん笑わせる、なども0歳代から続けて意識していて、気が向いた時にキャッキャ触れあい遊びをしています。


自己肯定感が育まれることで
のちに「その大事な自分を守るための性の知識」も入りやすくなったらいいな
何か困った時やトラブルに巻き込まれた時、なんでも話せる親子関係が築けていたらいいな
もしくは、私でなくても誰かに相談できる力を身につけられたらいいな、、などと思っています。

キャパのない母親なのでムキーッとなることも度々ですが
子ども時代、自分の発言が「子どもの言うこと」と軽く流されていくのがとても悲しかったので
1歳なりに精一杯生きている娘の気持ちになるべく寄り添いたいなと思っています。

 

 

※参考文献

0~4歳わが子の発達に合わせた「語りかけ」育児 サリー・ウォード著

発達に合わせた子ども目線の世界が読んでいて面白いです。子どもの心を育てる語りかけについて書かれています。年齢別おすすめの遊びや絵本も載っています。

 

子どもの心の育てかた 佐々木正美 著

児童精神科医の佐々木先生の本です。迷ったときに「子どもにとって最も大切なことは何か」という視点に立ち返らせてくれます。

 

つづく

 

f:id:tips_0724:20210423161434p:image

男性社会からの解放

こんにちは。
にわと申します。

26歳のシスヘテロ男性です。
(「性自認も身体も男性で異性愛者」という意味です。)

今日は性犯罪の一因になっている要職の男女比について書こうと思います。


日本では、要職の多くを男性が占めています。

現在の参議院議員のうち女性は約22%、衆議院議員でも約10%です。
ご存知の通り、日本では女性の内閣総理大臣が誕生したことはありません。

女性の要職者が極端に少ない傾向は経済界でも同様です。
現在の経団連の会長・副会長は19人全員が男性です。

おかしいですね…。
世の中の男女比はほぼ1対1なのに、非常に大きな偏りが生まれてしまっています。

どうしてこうなったのか、という話はひとまず置いておきます。
今日特に主張したいのは、この偏りによって女性が大きく不利になっているということです。


まず、男性ばかりでは男性が有利な方に話を進めてしまいます。

例えば、近年話題になっている大学入試の点数操作について。
体力や勤続年数などそれらしい理由が挙げられていますが、仮に女性経営者でも同じ判断をしたでしょうか。

そして、男女平等を信念に持つ男性でも、完全に女性の立場に立つことはできません。

男性は女性よりも性被害に遭いづらいですし、接待を求められることも少ないです。生理や出産を経験することもありません。
なので、男女平等と思いながらも知らず知らずのうちに女性の経験を軽視し、男性側に肩入れしてしまうのです。


「女性の政治家を増やすべき」というのは、同性の議員の比率が市民の生活に直結するからです。
鶴の一声で社会を変えられる立場の人が男ばかりでは、女性不利な社会になるのも当然です。

勿論、例外的に男性と一緒になって女性を貶める女性もいます。
しかし、多くの女性は女性の悩みに寄り添うことができるでしょう。


同様に、僕は男性として寄り添ってくれる同性の存在は有難いと思っています。
しかし、8割も9割もいたら共に生きている女性の権利を圧迫するばかり。半分で結構です。

(にわ)

 

🌱ちっぷす@東海 連絡先🌱 - - - - - - - - - - - - 

Twitter▷▶︎▷▶︎@tips_0724

 

f:id:tips_0724:20201211144131j:image

傍観者にならないで

少し前のことになりますが

10月10日

第1回 ちっぷすお勉強会をオンラインで

開催しました🌷

 

今回はちっぷすのメンバーが

自らの性被害経験をシェアして下さり、

そこから私たちは何ができるのか

どんなことを働きかけることができるのか

をみんなで考えることができました。

 

「性被害を相談されたら自分にできることは

どんなことなんだろう…」

 

様々な【迷い】や【不安】、【驚き】…

もしかしたら自分が相談にのることによって

また傷つけてしまうかもしれないから【怖い】

といった感情を抱く人もいるかもしれません。

それはきっと相手のことを大切に思うから

余計に沢山迷うのだと思います。

 

そこでちっぷす@東海からみなさんに

どうしてもお伝えしたいことがあります。

それは…

 

【傍観者にならないで】

 

ということです。

 

きっと性被害を相談してきた当事者は

色んなことに恐怖を感じ

泣きたくても泣けない、怖い

など様々な感情を抱いている中

勇気を振り絞って

あなたに相談しに来ていると思います。

 

その勇気ある行動を

【ただ見るだけ・見た振り】は

しないでほしいのです。

まずは落ち着いて聞いて欲しい

ただそれだけなのです。

 

そして時にまた傍観者は

【性犯罪を作りやすい社会】

にしてしまいます。

 

「あぁ、あの人めちゃくちゃ言い寄られてる

かわいそうだな…」

 

「今、痴漢されてたの見たな

かわいそうだな…」

 

こんな風に

見たくないものにふたをして

目の前の困っている人を見て見ぬふり

していませんか?

 

あなたの「大丈夫ですか?」「それだめですよ」

その一言で
救われる人が沢山います。

あなたの勇気ある一言で目の前に起こっている

あるいは起ころうとしている性犯罪を

食い止めることができるかもしれないのです。

 

性教育を広めることや

性犯罪を無くしたいと思って

私たちと同じように活動している団体は

沢山あります。

そしてこのブログを読んでくださる方は

少なくとも同じ思いをもっている方々だと思います。

 

ちっぷすや他団体だけが声をあげても

世の中は変わりません。

みなさんの力が必要です。

 

私たちと一緒に声をあげていきましょう。

そして大きな1歩を踏み出しましょう

 

(fuku./性を通して命を伝えたい🐾)

 

🌱ちっぷす@東海 連絡先🌱 - - - - - - - - - - - - 

Twitter▷▶︎▷▶︎@tips_0724f:id:tips_0724:20201023200746j:image

 

 

#私の生理tips

10/2から10/5の4日間、#私の生理tips というタグで、ちっぷすメンバーから集めたオススメの生理中の過ごし方やアイテムをTwitterにて紹介しました。

 

f:id:tips_0724:20201020020934j:image

 

10/2 ししゃもさん

生理での不快感を軽減するために、トイレに流せるソフィのデリケートウェットティッシュを使っています!
また、プチシャワーセペは生理の終わりかけ2〜3日に使えば、生理を早く終わらせることができるのでオススメです。どちらもドラッグストアで買えるので、是非使ってみてください☺️
f:id:tips_0724:20201020021819j:image

10/3 前田かや子

生理の期間中、私は温かい紅茶を飲んで過ごします。TWGのフレンチアールグレイが最近のお気に入りです❣️

名古屋には実店舗がないので時々東京や海外まで沢山TWGを買いに遠出するのも楽しみのひとつです🍵

TWGフレンチアールグレイのURLはこちら

f:id:tips_0724:20201020021827j:image

10/4 fuku.

私の場合はPMSが酷いです

人に会いたくない
連絡したくない
少し鬱っぽくなる

ということで気分転換によく
あったかいものを
友達からもらったマグカップ
飲んで
好きなバンドのライブ映像を見て
ゆったりします
音楽はいいですね!!

特にミニーのスプーンがお気に入り☺️

f:id:tips_0724:20201020021854j:image

10/5 sakiさん

月経カップとムーンパンツを
使い始めました
経血が出てくる不快感や
漏れる心配が減って
好きな体勢でごろごろ
とても快適に過ごせています
ゴミが減るのも気分が良いです🌷︎

 

月経カップこちら

ムーンパンツはこちら

f:id:tips_0724:20201020021937j:imagef:id:tips_0724:20201020021947j:image 

 

たくさんのtipsを集めて...

私は日常生活もままならないほど生理痛が重く、毎回生理が来るたびに色んな方法で痛みに耐えてきました。

そのため、『みんなのオススメを聞いて、自分の辛い生理と向き合う新しい方法を模索してみたい!』という気持ちで #私の生理tips を企画しました。

私の試したことのなかったアイテムや方法を、実際に経験のある方から聞く事ができて、とっても勉強になりました。

早くトライしてみたくて、いつも来るのが憂鬱だった生理も、今回ばかりは少し待ち遠しい気持ちです..!(笑)


(by 前田かや子)

 

🌱ちっぷす@東海 連絡先🌱 - - - - - - - - - - - - 

Twitter▷▶︎▷▶︎@tips_0724

 

私が性教育について発信する理由

私はTwitterInstagram性教育についての発信をしている。
メインはInstagramでコンドームや、ピル、生理について発信している。
17歳の私がなぜ性教育について発信しているのかについて、書きたいと思う。
理由は3つある。

 

1つめは、学校で受ける性教育の授業に不充分さを感じたからである。
小学校からの保健の授業。何も感じず、真面目に受けていた。

17歳になる少し前にTwitter性教育をしている多くの人を見つけた。
実際に性教育をしている方のオンラインイベントに行き、知識を学んでいるうちに、学校で受ける性教育の内容だけでは不充分だと感じた。

 

2つ目は、新型コロナウイルス感染症の影響で中高生の妊娠が問題になったことである。
学校で性教育についてもう少し詳しく学んでいたら、問題とならずに済んだのではないかと思った。
性教育の知識が学べる何かがあれば、知識を広めることができればと思った。

 

3つめは、自分自身ピルを飲んでいることである。
ピルを飲み始めて生理は軽くなったし、楽になった。
まだまだ、生理で苦しんでいる人や困っている人がいると思い、すこしでも多くの人が楽に生活できたらと思った。

これらの経験を生かして、Instagramで投稿を書いたりしている。
まだまだ見てくれる人は少ないが、見てくれた人が、性のことで悩むことが少しでも減ったらいいなと思いこれからも投稿を続けていきたい。

 

(ゆみか)

 

🌱ちっぷす@東海 連絡先🌱 - - - - - - - - - - - - 

Twitter▷▶︎▷▶︎@tips_0724

 

ゆみかさんのInstagram@yumika17seicon

 

f:id:tips_0724:20200926002200p:image

性被害者として生きるという事

(性犯罪についての描写があります。フラッシュバックなどの心配がある方は体調にご注意ください)

 

私は高校1年生の夏、白昼の道端で知らない人たちに連れて行かれ、性的暴行を受けました。


被害を受けてしばらく経つと、だんだん心身のバランスが崩れ、ストレスでひどく体調を崩したり、自傷行為をしたり、外に出るのが怖くて家に引き籠ったりするようになりました。

そして大好きだった学校の友達や当時付き合っていた彼氏とも疎遠になり、社会から孤立してしまいました。

唯一の人とのつながりは家族だけだったのに、母には性被害に遭った私の気持ちを理解されず、

「性被害に遭った事は恥ずかしい事だ」

セカンドレイプを受け、家庭にさえも居場所を失ってしまいました。


今、私は何とか法学部の大学生となり、勉強をしながら被害経験を発信する事で居場所を見つけつつありますが、どう頑張っても“性被害者”としての来歴を捨てる事ができません。

まだまだPTSDや婦人科的な不調も見られるし、疎遠になった友達や、被害をきっかけに微妙になった家族との関係も取り戻せそうにありません。

人生の中のたった一日、性被害に遭った事で、その後の人生ずっと“性被害者”であることに苦しめられて生きています。


被害に遭ったあの日から毎日苦しんできた私に対して、加害者たちは何もなかったように生きているかと思うと本当に悔しいです。


性被害の苦しみは点ではなくて、ずっと続く線であるという事  

もっと広く社会で知られ、刑法改正や被害者支援の拡大に貢献できるように、また他の被害者の方がセカンドレイプを受けずに声を挙げられる社会にするために、これからも地道に声をあげ続けていきます。

 

ちっぷす共同代表 前田かや子

Twitter:@diversity_usagi

 

🌱ちっぷす連絡先🌱 

Twitter▷▶︎▷▶︎@tips_0724

 

f:id:tips_0724:20200905020131p:image